父・秦瀛洲(チン・インジョウ)を救うため重傷を負った母・白望舒(バイ・ワンシュー)。
その恩義ゆえ、彼は母娘――秦霜凝(チン・シュアンニン)を宗門に置いたが、
彼の心はいつも遠く、娘への愛情は冷えきっていた。
五歳のある日、秦瀛洲は旅先から一人の女と少女を連れ帰り、
礼法を無視してその女を側室として迎える。
その瞬間から、霜凝の居場所はこの世から消えた。
そして――十歳の血月の夜。
掌門が不在の隙を突き、狼妖が宗門を襲撃する。
母と弟子たちを守るため霜凝は必死に助けを求めたが、
父は冷たく拒み、帰還したときにはすべてが遅かった。
母は殺され、宗門は崩壊。
霜凝は罪を着せられ、父の手で命を奪われた――。
……しかし、彼女は再び目を覚ます。
あの日、血月の前夜へ。
「今度こそ、誰も死なせはしない。」
彼女はただ一人で宗門同盟に助けを求め、
真実と裏切りが交錯する運命を変えようと動き出す。
やがて明らかになる――
掌門の妻と娘、彼女たちは“狼妖”だった。
すべてが終わったとき、
秦霜凝は宗門を守った英雄として封ぜられ、
「蓬莱宗」の新たなる宗主となる。