祓魔師のシャミラは、政略結婚から逃れるため、たった一晩の相手と契約結婚を結ぶ。相手の名はブルース——地獄の王。花嫁を探しに人間界へ来た男だった。逃げるための偽装結婚。そう思っていた。だが、敵対一族が襲撃してくる。切り札として召喚されたのは、伝説の地獄の番犬。絶体絶命の中、シャミラはその獣の正体を目にする。尾を振り、ブルースに飛びつく——ただの子犬だった。最強の怪物を呼び出したつもりが、呼び出したのは王の愛犬。敵の顔が、恐怖から混乱へと変わる。契約結婚から始まった二人の関係は、思いもよらない方向へ転がり始める。地獄の王の“本気”を、まだ誰も知らない。