全てを奪われた妻ですが、今度は私が奪い返します

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全てを奪われた妻ですが、今度は私が奪い返します

GoodNovel 完結

私、西園寺万里香(さいおんじ まりか)は、夫の相徳保一(あいとく やすかず)が社長を務める会社のパーティーに来ていた。受付係の葛籠寿奈(つづら じゅな)がゲームに負け、罰として男性を一人選んでキスをすることになった。 寿奈は顔を赤らめ、おそるおそる保一のほうを見た。 「社長、お願いが……」 言い終わらないうちに、保一がゆっくりと口を開いた。 「失せろ」 会場がざわつき、あちこちで笑い声が上がった。 保一が筋金入りの愛妻家だということは、誰もが知っている。ここ数年、他の女にまともに目を向けたことすらない。 スマホのパスコードは今も私の誕生日のままだ。出張のたびに予定を報告してくる。風呂に入っているときでさえ、ビデオ通話をしてくる。 あの子、保一に突っ込むなんて本当に馬鹿ね。 そう思っていた。だが、10年後の自分からの電話が偶然つながり、電話の向こうからひどく皮肉な笑い声が聞こえてきた。 「万里香、本当に馬鹿なのはあなたよ。あなたが相手にもしないあの女、保一が5年も囲っているの。あの女は可哀想なふりをして、あなたの家族や親友をみんな取り込んでいく。 あなたは味方を全部失う。狂ったように復讐して、家族を失って、最後は保一に病院へ閉じ込められ、二度と出られなくなる……」 その声に、背筋が凍り、頭が真っ白になった。切ろうとしたそのとき、電話の相手が続けた。 「信じられないなら、後ろの個室のドアを開けてみなさい」

チャプター (1)

第1章

私、西園寺万里香(さいおんじ まりか)は、夫の相徳保一(あいとく やすかず)が社長を務める会社のパーティーに来ていた。受付係の葛籠寿奈(つづら じゅな)がゲームに負け、罰として男性を一人選んでキスをすることになった。 寿奈は顔を赤らめ、おそるおそる保一のほうを見た。 「社長、お願いが……」 言い終わらないうちに、保一がゆっくりと口を開いた。 「失せろ」 会場がざわつき、あちこちで笑い声が上がった。 保一が筋金入りの愛妻家だということは、誰もが知っている。ここ数年、他の女にまともに目を向けたことすらない。 スマホのパスコードは今も私の誕生日のままだ。出張のたびに予定を報告してくる。風呂に入っているときでさえ、ビデオ通話をしてくる。 あの子、保一に突っ込むなんて本当に馬鹿ね。 そう思っていた。だが、10年後の自分からの電話が偶然つながり、電話の向こうからひどく皮肉な笑い声が聞こえてきた。 「万里香、本当に馬鹿なのはあなたよ。あなたが相手にもしないあの女、保一が5年も囲っているの。あの女は可哀想なふりをして、あなたの家族や親友をみんな取り込んでいく。 あなたは味方を全部失う。狂ったように復讐して、家族を失って、最後は保一に病院へ閉じ込められ、二度と出られなくなる……」 その声に、背筋が凍り、頭が真っ白になった。切ろうとしたそのとき、電話の相手が続けた。 「信じられないなら、後ろの個室のドアを開けてみなさい」 第1話 振り返ったとき、個室の中から物音が聞こえて、その場に立ちすくんだ。 壁の向こうから、怒りを押し殺した保一の声が聞こえた。 「わざと負けて俺を煽ったのか」 寿奈がすすり泣いた。 「だって、一晩中私のこと無視して、怒鳴るし……んっ……」 次の瞬間、荒い息遣いが漏れてきた。艶めかしく、性急で、隠す気もない。私にだって、中で何が起きているかぐらいはわかった。 ドアノブに伸ばした手を、ゆっくりと引っ込めた。開ける勇気はなかった。 保一の低く抑えた声が、胸に刺さった。 付き合って7年、結婚して3年。保一はこういうことに関して、ずっと自分を律してきた。どれほどムードが良くても、彼がこれほど我を忘れた姿は見たことがない。 冷たい男だと思っていた。けれど、彼にもあんなふうに我を忘れる一面はあった。ただ、その相手が私ではなかったというだけの話だ。 涙があふれた。化粧室に駆け込み、ドアを閉めて鍵をかけた。 それでもあの声は追いかけてきた。頭の奥に張りついて、離れなかった。 洗面台に突っ伏して、吐き続けた。スマホの通話はまだ切れていなかった。 スピーカーから、あの笑い声が響いた。 「ふふ、これでもう限界?まだまだこれからよ」 その声に重なるように、外から親友の長川真愛(おさがわ まなみ)の声が聞こえてきた。 「さっき寿奈が保一さんに近づいたとき、ひやひやしたよ。万里香がスマホに夢中でよかった」 従妹の亀代沙奈子(かめしろ さなこ)の笑う声が続いた。 「ほんと、万里香が電話に出てる間に、あの二人部屋に駆け込んだのよ。今ごろもう……」 胸が冷えていった。まさかこれが、私が命を懸けてもいいと思っていた親友たちの正体だった。 かつて、真愛が父親に退学を迫られたとき、私は自分の食費さえ切り詰め、必死に貯めた金で彼女の学費を工面した。真愛は泣きながら抱きついて、「一生離れない、何があっても裏切らない」と何度も言った。 沙奈子は、両親が離婚してから、面倒を見る者がいなくなった。幼い頃からうちで暮らして、実の妹のように可愛がってきた。 それなのに、この二人が今、手を組んで私を騙し、馬鹿にして笑っていた。 ドアを開けると、談笑していた二人の笑みが同時に固まった。 何も言わずに横を通り過ぎ、個室へ戻った。 保一は上座に座ったまま、背筋を伸ばして冷めた目をしていた。隣の席は、私のために空けてあった。 私がいない間、保一は私の取り皿に、海老や蟹を山盛りにしていた。 でも、私は甲殻類アレルギーだ。結婚して数年、夫がそれを知らないはずがない。 保一は、蟹の身を箸でつまんで、私の取り皿に置いた。至れり尽くせりの気遣いを見せてくれる。けれど、私は手をつけなかった。 ふと顔を上げると、向かいに座る寿奈が目に入った。唇はわずかに腫れ、首には紅い痕があった。それでいて、清らかな顔を装っている。見る者を庇護欲に駆り立てるような、あざとい女だ。 保一と寿奈は、私を隠して5年間も関係を続けていた。私はそれにまったく気づかなかった。やがて寿奈が双子を連れて家に乗り込んできて、初めて事態を飲み込んだときには、会社の株式はとうに名義が書き換えられていた――そう、これは10年後の私の話だ。 命かけて築いたものが、すべて他人のものにされるなんて。 そう思うと、自然と手に力がこもった。 取り皿をどけて立ち上がり、出口へ向かった。 第2話 冷たい風が顔に当たって、ようやく頭が冷えてきた。 スマホを取り出し、登録だけして一度もかけていなかった番号に電話をかけた。相手はすぐに出て、気だるげな声が返ってくる。 「おや。君から電話が来るとは思わなかったよ」 感情を押し殺し、落ち着いた声を出した。 「相談したいことがあるの。今、時間ある?」 話し終えたのは、30分後だった。 パーティーはすでにお開きになっていた。道端で長く待ち、ようやくタクシーを拾う。 家に着いたのは深夜。リビングには明かりがついていた。 保一はソファに座って書類を片付けていた。私に気づくと手を置き、数歩で近づいてきて、そのまま腕の中に抱き込む。低い声で言った。 「どこに行ってた。電話が全然繋がらなくて、本当に心配したんだ」 保一の胸に頬を押しつけるかたちになった瞬間、不快な香水と汗の混ざった匂いがふと鼻をついた。頭の中に、あのドアの向こうの光景が勝手に浮かぶ。 吐き気がこみ上げた。保一を強く突き放し、口を押さえてトイレへ駆け込む。 保一が驚いた声を上げ、後を追ってきた。ドアを叩く。 「どうした?」 答えはなかった。代わりに、水の流れる音だけがしていた。突っ伏してえずき続けたが、何も出ない。涙だけが止まらなかった。 浴室を出ると、保一はもうリビングにいなかった。ノートパソコンが開いたままで、ある動画がループ再生されている。 そこには、私が最も信頼していた人たちが映っていた。 ――親友と幼なじみ、知り合い、仕事仲間、そしてうちの両親まで、みんながグラスを掲げていた。 「妊娠おめでとう!」 テーブルの中央には、妊娠検査薬が置かれている。 動画の下には、寿奈からのメッセージが表示されていた。わざとらしいスタンプ付きだ。 【パパ、待ってるよ!】 既読と同時に、保一が着替えて出てきた。 「万里香、ちょっと……出かけてくる」 スマホをいじりながら、気のないふりでうなずく。 ドアが閉まる音を聞いてから、位置情報アプリを開いた。 地図上のアイコンが高級住宅街を離れ、目的地に着くまでを、じっと見つめる。 胸が締めつけられ、息がうまくできない。 どうして、よりによってあそこなの。 柚葉台の小さな一軒家。保一と二人で起業に成功した後、初めて買った家。場所は不便だが、環境は悪くない。 「これからどんなに家を買い足しても、あそこが俺たちの家だ。たくさんの苦労を一緒に乗り越えてきたから」 保一は昔、そう言った。 一番貧しかった頃、家具を買うお金もなくて、部屋にはエアコンもストーブもなかった。寒い冬の夜は、布団に早く潜り込んで、互いを抱きしめて温め合った。 夏は蚊が多くて、保一が一晩中、私のために追い払ってくれた。 やがて妊娠した私は、書斎を赤ちゃん部屋に改装した。結局……仕事のストレスで流産してしまった。 その後、お金ができて大きな家に住むようになっても、保一は毎年、私を連れてあの家に何日か泊まりに来た。 「年をとったら、またここに戻りたい」 そう言って笑う保一の顔を、昨日のことのように思い出せる。 けれど、その日を待つ前に、別の女がそこへ上がり込んだ。 見慣れた住所を、目が痛くなるまで見つめる。それからゆっくりと立ち上がり、車のキーを手に家を出た。20分後、私もその建物の下にいた。 窓から暖かな光が漏れている。中からの笑い声は、ドア越しにも聞こえてきた。エンジンを切って車を降りる。迷わず、ドアを開けた。 母が、真珠のネックレスを寿奈の首にかけているところだった。 それは祖母から母へ、母から娘へと受け継がれてきたもので、大粒の真珠が何十粒も連なっている。値段をつければ軽く億を超えるものだ。 寿奈が、わざとらしく驚いてみせる。 「こんな高価なもの、いただけません」 母は涙ぐんで言った。 「あなたが腎臓を提供してくれなかったら、私はとっくに死んでた。これくらい何でもない」 その言葉を聞きながら、腰のあたりの深い傷跡へ、無意識に指が触れる。 乾いた笑みがこぼれた。夫を奪うだけじゃない。母を救ったことまで、あの女は自分の手柄にしている。 「寿奈、これは私からのお祝いよ」 真愛が分厚い祝儀袋を寿奈の手に押し込んだ。 「寿奈さん、私、まだ学生で大したものはあげられないけど、安産祈願のお守りをもらってきたの。生まれてくる赤ちゃんと、寿奈さんの無事を願って」 そう言って、沙奈子が小さな袋を差し出した。 みんなが拍手し、笑い声に包まれていた。 だが、振り返ってドアにもたれる私を見つけた瞬間、全員の笑顔が消えた。 第3話 保一の顔がさっと青ざめた。寿奈の腹に置いていた手も引っ込めた。 私は玄関に立ったまま、しばらく足を踏み出せなかった。ここはもう、私が知っている家ではない。 ソファには妊婦用クッション、ローテーブルにはマタニティミルクなど、リビングには寿奈の物があふれていた。ウェディングフォトまで、マタニティフォトに変わっていた。 ベビールームは潰され、犬の部屋に変えられていた。ふわふわのサモエドが二匹、中でじゃれ合い、部屋中を散らかしていた。 私が小さい頃から犬が苦手だったことを、保一は誰よりも知っていた。以前は家の中に犬を入れなかった。外で犬の姿を見かけただけで、わざわざ遠回りしてくれていた。 それなのに今や、寿奈が好きだというだけで犬を飼い、私たちの子供の部屋まで犬の部屋にしていた。 その光景を目の当たりにして、息が苦しくなった。 そのとき、サモエドたちが知らない人間を見つけ、興奮して飛びかかってきた。私はとっさに目を閉じ、足を振り上げる。 「大輔!円香!」 寿奈の悲鳴で、はっと我に返った。 大輔、円香――それは、まだ生まれていない私たちの赤ちゃんのために考えていた名前だ。「男の子なら大輔、女の子なら円香にしよう」と、保一が自ら決めた。 あんなに大事そうに言っていた名前が、今では寿奈の犬の名前になっている。 寿奈が駆け寄り、自分の体で犬をかばった。その拍子に、私の足が寿奈の腹に当たってしまう。保一が血相を変え、すぐに寿奈を抱き寄せた。 直後、母が私の頬を張った。 「万里香、あんたは本当に性格が悪いわ。寿奈に何かあったら許さないよ。自分が産めないからって、わざとお腹を蹴るなんて、最低だ!」 部屋の中は大混乱で、誰かがグラスを投げてきた。それが額に当たり、温かい血が頬を伝った。 「万里香!」 保一が寿奈を離して駆け寄ってきた。寿奈は顔色を失い、唇を噛んでいた。 次の瞬間、寿奈は立ち上がり、部屋中の人に向かって土下座した。 「万里香さんは悪くないです。みなさん、許してください。悪いのは私です。保一さんを好きになったこと、この子を孕んだこと、全部私の責任です。万里香さんがそれで許せるなら、私はこの子を諦めます!」 そう言いながら床に頭を打ちつけ、額から血がにじむ。気づけば、足の間にも赤い染みが広がっていた。 保一は慌てて駆け寄り、寿奈を抱き上げた。痛ましげに胸に抱きしめた。 「もう喋るな。病院へ連れて行く」 怒りの収まらない人々は、悪態をつきながら帰っていった。母は最後に残り、私の髪を乱暴につかんで犬部屋へ突き飛ばし、ガチャンと鍵をかけた。 「寿奈に何かあったら、ただじゃおかないよ。今夜はそこで反省していなさい!」 私が犬を怖がっていることも、犬アレルギーが重いことも、母はずっと知っていた。子供の頃の私を野良犬から守ろうとして、自分の足にひどい傷を負ったこともある。その痕は今も残っている。 それなのに今、母は寿奈のために私を犬の部屋に閉じ込めた。 呼吸はすぐに苦しくなった。どれだけドアを叩き、泣いて頼んでも無駄だった。体中がかゆくなり、赤く腫れ、蕁麻疹が出た。意識が少しずつ遠のき、スマホを取る力も残っていなかった。 視界が明滅する中、スマホの画面が光った。最後の力を振り絞って通話ボタンを押した。 相手は淡々と口を開いた。 「企画書は見たよ。でもこれだと、相徳は完全に終わる。それでいいのか?」 消えかける意識を必死につないで、言葉を絞り出した。 「助けて……私が死んだら、この計画も終わりだ」 第4話 救急搬送され、ICUで数時間にわたり処置を受けた。ようやく一命を取り留めたが、その間、私のことを気にかけてくれる身内は誰もいなかった。 一方で、寿奈のSNSのタイムラインは華やかだった。保一が付き添う幸せそうな写真が次々と投稿され、コメント欄は心配とねぎらいの言葉で埋まっている。 LINEを開き、さっきまで寿奈の投稿にコメントしていた連中を、友達リストからひとつずつ削除していった。そうやっていると、人事部からのメールが届いた。長い文面だったが、要点はたった一つ。 ――私は中核プロジェクトの開発チームから外された。 十年前の私が言った通り、保一は動き始めていた。 …… 退院予定を無視して、ふらつく体で何とか会社に着くと、私の席に寿奈が座っていた。首から下げた社員証には「プロジェクトディレクター」と書かれている。 「プロジェクトディレクター?あんたが?」 寿奈は涙をため、今にも泣きそうな顔をした。保一が冷たい表情で彼女を抱き寄せる。 「文句でもあるのか」 そう言って、書類の束を机に叩きつけた。よく見れば、私が数ヶ月、寝る間も惜しんで仕上げた企画書だ。最後の署名は、いつの間にか寿奈の名前になっていた。 「どうして?」 怒りに任せて問いかける私に、保一は淡々と返した。 「お前が寿奈の子を流産させかけた罰だ。ちょうど寿奈もプロジェクトに加わりたいと言っていた。お前は気が強すぎて周囲と揉める。しばらく総務部で大人しくしていろ」 怒りが限界に達し、退職届を叩きつけようとしたそのときだった。外が騒がしくなり、ビデオカメラを手にした記者たちが雪崩込んできて、寿奈の顔めがけてシャッターを切り始めた。 「妊娠で相徳社長と一緒になったって本当ですか?」 「相徳夫妻、かなり揉めたそうですね」 「不倫の味はどうです?」 寿奈は悲鳴を上げて後退った。保一が身を乗り出し、寿奈を背に隠す。 これが私の仕業だと思われていることは、わかっていた。弁解する間もなく、母が人混みをかき分けて入ってきた。 母は記者の胸ぐらを掴んで怒鳴った。 「寿奈は愛人なんかじゃない。相徳社長の正式な妻よ!万里香こそ、人の結婚を壊した泥棒猫だ!」 その声に、周囲の空気が一瞬止まった。私の思考も追いつかない。 母は続けて、バッグから一枚の婚姻届受理証明書を取り出し、広げて見せた。 「これが証拠よ!」 証明書には、保一と寿奈の名前が並んでいた。区役所の印がくっきりと押されている。 入り込んだ真愛と沙奈子も、うん、と強くうなずいた。 「二人が入籍した際、私たちも同席していました。実は何年も前から、万里香は相徳社長にまとわりついていたんです。万里香には精神的な疾患があり、相徳社長は半ば義務のようにそれを受け入れていたにすぎません」 「そうです、会社の人間ならみんな証言できます!」 母の手にある証明書から、保一へと視線を移す。彼は私から目を逸らした。 「万里香……一旦、家に帰れ。説明は後でする」 目の前が暗くなり、足元がふらついた。後ろから、いつの間にか呼ばれていたのか、白衣を着た男が二人、私の両腕を掴んでいた。 「落ち着いてください。すぐに病院へ……」 その手を振り払い、近くにあったカッターナイフを掴んでしまう。 「来ないで……」 周囲はますます私の精神状態を疑い、精神病院へ連れて行けと騒ぎ出した。 そのとき、フロアのドアが乱暴に押し開けられた。冷ややかな声が響いた。 「ははっ、傑作だな。相徳社長、俺は法律に詳しくないんだが、重婚罪って何年食らうんだ?」

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